2009年06月04日

『スター・トレック』

stmst.jpg

謎の巨大宇宙船に突如襲われた、惑星連邦船USSケルヴィン。
その船内では、いままさに新しい命が生まれようとしていた。
死亡した船長の代理として指揮を執るジョージ・カーク(クリス・ヘンズワース)は、妻と生まれてくる我が子のために、決死の操艦を行う。
脱出艇の中で無事に男の子が誕生したのを聞いたジョージは、その子をジェームズ・タイベリアスと名付け、USSケルヴィンもろとも宇宙に散ったのだった。

それから二十二年後。地球のアイオワ州にあるバーでは、バーに集まった宇宙艦隊アカデミーに入学予定の若者たちと、ジェームズ・T・カーク(クリス・パイン)が乱闘騒ぎを起こしていた。
知的な美女ウフーラ(ゾーイ・サルダナ)をナンパしたことが原因だ。
居合わせたパイク大佐(ブリース・グリーンウッド)によって、その場は納められた。
ジェームズ・カークを知るパイク大佐は、カークに宇宙艦隊に入ることを勧める。
「君の父はたった十二分間船長だった。しかし、君と君の母を含めて八百人の命を救ったんだ。・・・父親を超えてみろ」
その言葉に心を動かされたカークは、宇宙艦隊アカデミーに入学することを決意する。
アカデミーに向かう船の中には、ウフーラや船医レナード・“ボーンズ”・マッコイ(カール・アーバン)らも居た。

士官候補生となったカークは、最難関の模擬戦闘テストをクリアしてみせる(ズルして)。
が、その手法に疑問を持ったテストの考案者である、バルカン星人のスポック中佐(ザッカリー・クイント)の告発によって、審問会に引っ張り出されるはめに。
テストの目的について意見を戦わせるカークとスポック。
テストは、「勝ち目のない状況において、死の恐怖を感じながらも任務を遂行するためのものだ」と説明するスポックに対し、「勝ち目のない状況など、ない」と言い放つカーク。
そんな中、バルカン星から緊急の救難信号が届く。
宇宙艦隊は直ちに緊急出動を決定し、士官候補生たちもそれぞれの船に割り当てられる。
新造艦のUSSエンタープライズのブリッジメンバーは、パイク船長以下、スポック、マッコイ、ウフーラ、スールー(ジョン・チョウ)、チェコフ(アントン・イェルチン)ら。
停学謹慎中のため乗船を許可されなかったカークも、マッコイの機転によって、USSエンタープライズに乗り込むことができた。

バルカン星付近の報告を聞いたカークは、二十五年前にUSSケルヴィンが遭遇した異常と、状況が酷似していることに気が付く。
これは罠であるとするカークの主張に、スポックも納得する。
果たして、バルカン星の宙域は、謎の巨大宇宙船によって惨状と化していた。
バルカン星には巨大なパルス兵器によって、深い穴があけられており、その影響で通信も転送装置も機能しないのだった。
敵の宇宙船は、ロミュランの元採掘船でナラーダ。船長はネロ(エリック・バナ)と名乗った。
仲間の連邦船がことごとく大破している中で、なんとか生き残ったUSSエンタープライズだったが、敵の高度な兵器の前にはなすすべがなかった。
攻撃中止の条件として、パイク船長をナラーダに寄越せというネロの要求も、呑まざるをえない。
パイク船長はスポックを船長代理に指名し、カーク、スールー、オルセンに、パルス兵器の破壊を命じる。
辛くも兵器を破壊したカークたちだったが、パイク船長は捕らわれの身に。

ネロはあの圧倒的な兵力をいかにして手に入れ、何の目的で使おうとしているのか。
USSエンタープライズのクルーは、ネロの破壊行為を止めることができるのか。

TOS(=スター・トレック オリジナルシリーズ)のエピソード・ゼロ、ここに開幕!

***


まず、声を大にして言いたい。
今作は「これまでのスター・トレック映画版とは(よい意味で)全然違います!!」と。

前線から遠ざかって久しい予備役とはいえ、トレッキーの末席を汚すものとして、この映画は観なければならないと思っていた。
しかし、これまでのスター・トレックの映画といえば、TVシリーズのおまけ以外の何ものでもなく、正直言ってトレッキー以外の人々には全く面白くもない代物であった。
いや、トレッキーでも、映画より出来のよいTVのエピソードの方が面白れーや。と思う向きもあったであろう。

だが、今作は違う。

カークとスポック、二人の青年の成長を描いた青春物語として、SF作品として、そしてスター・トレックのシリーズ最新作として、いずれにおいても満足のいく仕上がりになっている。
・・・と思うのはトレッキーの欲目かも知れないが、それを差っ引いても、十分に鑑賞に足る作品だと思う。

技術的な面で言えば、TOS制作時には存在すらしなかった特撮技術があり、それこそSF的な進歩を遂げているわけで、CG・VFXをこれでもか!と見せ付ける、という作品にもできたろう。
しかし、あくまで技術は物語に付随するものとして、過不足なく使われていた。
つまりはCG・VFXが異物として表面に浮き出ることなく、役者の感情表現と同じように、物語に融合していたということなのだろう。

また、ストーリーでは、
若くて、まだ全然人間の練れてない(?)スポックの懊悩に萌え、
そのスポックの意外なロマンスに、ええっ!?と仰け反り、
元祖スポック(レナード・ニモイ)の登場に歓喜し、
懐かしいTOSのクルーの、若々しい姿に新鮮な驚きを覚える・・・
書き尽くせないほど充実した二時間の旅であった。

もっともっと観たい!と思ったところに朗報が。
すでに『2』の制作が決定しているという。
そうよね!?
まだクリンゴンも、フェレンギも、カーデシアも、ボーグも、ドミニオンも出てきてないもんね!!
(って、時代設定がTOSだったらボーグとドミニオンは遭遇してないか・・・カーデシアも国交なかったっぽいし。)
ともあれ、次作はどんな冒険が繰り広がられるのか、非常に楽しみ。

最新の特撮技術を駆使しつつも、レトロなSF(矛盾する言葉だけど・・・)を最高のクオリティーでつくりあげた、J.J.エイブラムス監督をはじめとするキャスト&スタッフに、心からの賛辞を。
あと、「長寿と繁栄を」ね!

これまでに過去のスター・トレック映画版を観てがっかりしたことがある、という方にも、TVシリーズには縁のない方にも、この生まれ変わった『スター・トレック』をご覧いただきたいと思う。
もちろん!トレッキーなら120%楽しめますぜ!!

(追記)
ディープなトレッキーから、TOSの設定との矛盾点について、厳しい追及があった場合に身をかわすためか、「これはパラレルワールドですよー」と、さりげなーく台詞に織り込んであった(笑)
タグ:映画 洋画
posted by ささみ at 02:33| Comment(2) | TrackBack(13) | 映画(さ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントありがとうございます^^
seesaaさんにはTBが飛ばないのでURLで失礼します。

ささみさんトレッキーですね〜!
私なんて子供の頃深夜のドラマ観てた程度なんで、トレッキー
な方々に遭遇すると尊敬します。^^b
レトロなSFとは言いえて妙で、子供の頃に最初に出会った近未来
の言葉が「ワープ」であり、「転送」であり「シールド」でした。
もうその言葉を聞くだけでワクワクしちゃうんですよ。(笑)

是非次回作では、ウィリアム・シャトナーとパトリック・スチュワート
に出てきて欲しいです。特に私は初めて観たのがTNGからだったんで
パトリックスチュワートは「Xメン」みててもカークにしか見えない
のです。(爆)
Posted by KLY at 2009年06月06日 01:33
>KLYさん
コメントありがとうございます!
嗚呼・・・TBだめでしたか(>_<)
いろいろ設定いじってみたりしたんですけど、解決しないようです。
めんもくない。

実のところ、トレッキーと名乗るのもおこがましい、SF音痴なんですけれども。本格的に見始めたのはTNGからでした。
後から遡ってTOSを見るようになったのです。
パトリック氏のビジュアルはあまり変わっておられないようですが、シャトナー氏は激太りなさって・・・イメージ的にどうなんでしょう〜(笑)

私も、Mr.Xはピカード艦長にしか見えませんです。
Posted by ささみ at 2009年06月06日 23:33
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